一話『君は誰?』

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と、僕の紹介なんて子供の頃に両親が殺人鬼に殺されたってエピソード以外にこれ以上仕様がないから後は割愛するとして次は、ある一人の殺したいほど好きな『女の子』の紹介に移りたいんだけど………実は彼女… 大絶賛!行方不明中! なのである。 僕がその事実に気づいたのは二日前、何時ものようにズボラで生活能力の皆無な彼女のために甲斐甲斐しくもモーニングコール&朝食の用意をするため、住みかであるマンションを訪れた時だった。 『行方不明になります』 という、ある意味潔さ過ぎる書き置きのみを食卓の上に鎮座させ、その後消息不明。 警察には届けたのか?もちろん届けてないさ。 そんなことをしたら探されるじゃないか、万が一見つけられでもしたら僕の楽しみが減ってしまう。 そう、彼女を見つけるのは『僕』じゃないとならないんだ。 きっと彼女もそれを望んでいるはずだ。 なあに、『彼女』の奇行は今に始まったことじゃない、すぐに見つけてみせるさ。 あの日から『白鷺 かなえ』と『彼女』は切っても切れない鋼鉄の赤いワイヤーで繋がっているんだ。 どこにいたって、ワイヤーを伝って流れ落ちる血の痕を辿ればすぐに見つけられる。 まあ、ただの例えだけどね。 さて、それじゃあそろそろ捜索に行きますかね。 何処に行ったのかなぁ。 『みぃちゃん』は?
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