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レオニダスにも、最早勝負は見えていました。
彼はスパルタ兵を他の軍と引き離すように、隘路を出て道幅の広い場所に布陣したのです。
レオニダスは死ぬ気だ。
クセルクセスはそう悟りました。しかし殺すにはあまりに惜しい。
クセルクセスは早急に使者を出しました。
「レオニダス、降伏せよ。そなたが降るならば10万の軍の指揮権と望みのものを何でもやろう!」
しかしレオニダスは眉一つ動かさない。静かに槍を構え、叫びました。
「モロン・ラベ!(来たりて取れ!)」
スパルタ兵は渾身の力で突撃し、大軍の中に消えていきました。
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