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「おい、お前…俺達の話聞いてたのかぁ?」
ひょろい男が話しかけてきた。
「聞いてない…って言ったてどうせ信じてくれないだろ? アンタ達はさ?」
槐が嘲るようにそう言うと筋肉質の男が
「生意気だなぁ~お前、自分の立場分かってんのか? あ゛ぁ゛!」
と、ドスを効かせた低い声で言い、槐に掴みかかった。
「……」
「なんだぁ~? 黙りこんでぇ~、ビビっちまったかぁ~?」
黙った槐に男が品なく笑う。
「いや? 見事なまでに三流悪役の代表的な台詞だな~っと思ってな」
そう嫌みったらしく言ってやり、嗤笑する。
「何だとぉ~!!」
憤怒した男が槐の胸倉を掴んだまま思いっきり殴りつけた。
「……ッ、先に手を出したのはそっちだって事ちゃんと覚えとけよ?」
槐は冷笑し、唾を捨て冷たく言い放つと男の手から逃れると男に殴りかかった。
「ハッ、たわいない…」
数分後、槐は両手をパンパン打ち鳴らしならがら足元で伸びている男を見下す。
「お前らも…やってみるか?」
槐はそう言って、後ろにいた男二人に酷く冷たい笑みを向ける。
「「ひぃぃぃ~! 失礼しました~!!!」」
そう言うと二人は伸びている筋肉質の男を引きずって逃げて行った。
「…最初から最後まで三流だったな~いや、四流か?」
呆れを交えて苦笑したのだった。
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