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―沖田side―
俺が笑っていると魁が耳を真っ赤にしながら屯所に帰って行くのが見えた。
本当は追いかけたいんですが、残念ながら顔の熱を冷まさなければならないようです。
魁自身気づいているのか分かりませんが、さっきのあの顔は本当にヤバかったですね。
だって、真っ赤になりながら涙目で見つめられてるんですよ?これで冷静でいろ、なんていう方が難しいですよ。
とっさに笑った振り(半分は本当ですがね)をして多分赤くなっていたであろう自分の顔を隠すのに精一杯でした。
沖「あ~‥。」
暫く木にもたれ掛かっていたら漸く顔の熱も冷めてきてやばいなこれ。とか思いながらも、きっと俺のことをなんだかんだ言って待ってくれてるであろう人の下へ行くために腰を上げて歩いてみれば、先の方の木に寄りかかっている人を見つければ自然と足が駆け足になっていて。
近くまでくると、俺に気づいたあなたが俺に笑いかけてくれると何故か心が暖かくなって、そんな自分に少し苦笑。
杏「腹は収まったかよ?」
なんてちょっと嫌み風に言われれば苦笑をしつつも
沖「えぇ。おかげさまで久しぶりに面白いのが見れました。」
と、俺も少し嫌み風に言ってみます。
杏「うっせー//」
するとあなたは予想どうり顔を赤くして少し早足に歩を進め。
沖「クスクス すみませんあまりにも魁が可愛らしかったのでイタズラしちゃいました。」
本当のことを言えば更に顔を赤くして
杏「男に可愛いなんてあるかよ‥」
という呟きが聞こえましたがバッチリ耳に入ってますよ魁。
そして私は少し先にいるあなたの手を引き、耳元で今回の件はおむらいすで手を打ってあげます。と言えばあからさまに耳を抑え、上を向き少し口をパクパクさせた後に
杏「…本当か?」
恐る恐る聞いてきて可愛いなぁと思いながらも笑顔を浮かべ
沖「本当ですよ?帰ったら作ってくださいね。」
と言えば魁もふわりと笑い
杏「任せとけ!」
と言うものだから期待しときますだけ言って掴んでいた手を離した。
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