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本日は晴天なり。
「さぁ、出席を取るぞ~…あ?また泉井は休みか。
ったく、あいつは…将来を何と考えてるんだ!」
…また、なんだ。
ていうか、これでかれこれ一ヶ月は顔を見てない。
「…し、───」
泉井直哉(いずみい なおや)。
あいつは校内の有名人だ。
成績優秀な上容姿端麗、運動神経抜群と万能な奴。
最もその容姿は、髪は銀に染めてシルバーアクセサリーは付け放題。ピアスの穴は何個空いてるか。首には皮ベルト(多分犬用の首輪)が巻かれてあったりと、ロックスターにでもなるのかと言う有様だった。
「きし──あ──」
まぁ、言葉も交えた事もないクラスメイトだ。これからもそれは変わることはない──
「岸本飛鳥ぁぁああ!!」
「はぃいっ!?」
いきなり担任から叫ばれて立ち上がる僕。お陰で周りからは爆笑が起こった。
「さっきから幾ら呼んだと思ってるんだ!気を引き締めろ!」
「す、すみません!」
慌てて謝って席に着く。焦った…。
「将来が心配なら、もっと偉くなり国に尽くせ!」
担任は声を荒げ、そのまま教室から出ていった。
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