第一話 始まりは突然に

3/13

274人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
  誰も居ない、国語教科室。 意外と中は綺麗に片付いていた。 私は、教科書を机に置いて後ろを振り返った。 優「ぅおぉおぉ!?」 銀『何つー声出してんだよ』 後ろには、いつから居たのか先生が立っていた。 教科書、投げなくて良かった。 ホッと胸を撫で下ろして、先生を見る。 相変わらず、ボサボサ頭に死んだ魚の目をしている。 一つ気づいたのが、甘い匂いが先生からしてくる事。 普段、近寄る事がないからね。 銀『ご苦労さん。コレやる』 そう言って、ポケットから出したのはイチゴミルク飴だった。 こんなんで喜ぶ高校生は居ないよ。 そう思いつつも、受け取ってしまう自分が憎い。  
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

274人が本棚に入れています
本棚に追加