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ー土方くんー
さっき感じていた手の温もりが、再び私の手に伝わってきた。
見ずとも判る。
チラッと横を見ると、花火の光のせいか顔がほのかに赤い土方くんが居た。
さっきの事もあってか、私の心臓は破裂寸前。
土『……綺麗だな』
優「え!?あぁ、うん!花火綺麗だね!」
一瞬、自分の事を言われたのかと思った。
自惚れ過ぎだよね…。
土『いや。お前が』
その言葉に、勢い良く土方くんの方を見た。
普段は見せない、優しい表情を浮かべる土方くん。
どんどん自分の顔が紅潮していくのが判る。
気付けば花火も終わっていて、土方くんの手も離れていた。
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