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ー沖田くんー
ギュッと手を握られ、勢い良く横を見ると妖しい笑みを浮かべた沖田くんが居た。
沖『手…冷たいですねィ』
優「だ…大丈夫だよ!」
そう言って手を離そうとするけど、力を込められ敢え無く断念。
花火に集中すれば、気にならないだろう。
沖『土方さんより、俺を頼って下せェ』
花火を見ようと前を向いた私の頬に手を当て、寂しそうな表情の沖田くんの方を向かされた。
優「うぅ…判ったよ」
そんな子犬のような目で見つめられたら、こういうしかないと思う。
沖田くんは『良かった』と笑顔で呟いた後、最後であろう花火に目を向けた。
花火が終わる頃、沖田くんの手は離されていた。
→P33
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