第二話 祭はカップルだらけじゃねーかぁぁ!

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  待っててと言われ、大人しく待つ私は、忠犬ハチ公… なんて、悲劇のヒロインぶりながら周りを見ると… カップル、カップル、カップルカップルカッ… カップルばっかりじゃん!! 今まで、気付かなかった… ……じゃあ、沖田くんと歩いてる時も、そんな風に見られてたのかな。 うっわー… 王子様(見た目は)な沖田くんと、普通の私がカップル? ははっ… 絶対、つり合いとれてる筈ないじゃん!! それに、私は沖田くんとは友達だと思ってるし。 悶々としている所に、沖田くんが戻ってきた。 手には…… 鎖がついた首輪… はぁ!? 沖『おぅ。ちゃんと待ってたんですねィ』 首輪を手に、ニコニコと笑っている。 え?何? ゲーセンで、こんなものあるの? 沖『何、勘違いしてるんですかィ?あんたに渡したいのは、これでさァ』 沖田くんは、もう片方の手を突き出してきた。 優「……え?」 沖田くんの手から、私の手に乗せられたものはネックレスだった。 細いチェーンに、小さいハートがあるだけのシンプルなもの。 沖『あんたに似合うかと思いましてねィ』 優「あ…ありがと…」 正直、嬉しい。 けど、その首輪は…? 沖『…ん?コレ、気になるんですかィ?』 私の視線に気付いた沖田くんは、ニヤッと怪しい笑みを浮かべた。  
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