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ー土方編ー
私は、土方くんと屋台を回る事にした。
着てすぐに、花火会場に行ったから屋台を見ていない。
あ…でも、私が居たら邪魔かな?
それとなく、土方くんに聞いてみると顔を真っ赤にしながら
土『べ…別に良いけどよ、はぐれんじゃねーぞ?』
それだけ言うと、私の手を引っ張って人混みの中に入っていった。
何だかんだ言って、土方くんは優しい。
人混みから私を守るように、歩いてくれている。
優「あっ!あれ可愛い」
的屋にあった、クマのヌイグルミに私の目は奪われた。
でも…射的なんてやった事ないし…。
土『おじさん、一回ね』
『何、お兄ちゃん。彼女のために取ってやるのかい?』
か…彼女!?
ないないない!!
土『そうなんだ。だから、コレ取ったら、何かオマケしてくれよ』
否定しようと口を開く前に、土方くんがニヒルな笑みを浮かべて言った。
『あぁ。良いぜ?まぁ、簡単に取れる訳……』
土『沖田、死ね』
……………え?
一発で取った事にも驚いたけど、撃つ前の一言にも驚いた。
『凄いね、お兄ちゃん!これを、一発で取ったのお兄ちゃんが初めてだよ!』
おじさんは、興奮している。
土『他に欲しいの無いか?』
玉はあと4発残っているが、コレと言って欲しい物が無い。
首を横に振る私を見て、土方くんは玉をおじさんに返した。
おじさんは、まだ興奮していてクマと、袋いっぱいのお菓子をくれた。
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