274人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
優「土方くん…何で、私の欲しいのが判ったの?」
私は「可愛い」としか言ってないし、指もさしてない。
……エスパー?
土『いや…何となく』
土方くんは、マヨ味のイカ焼き(何で、そんなものがあるかは判らない)を頬張りながら答えた。
直感で当てるなんて…
優「うわぁ!!」
『ってぇなぁ!!』
よそ見していたせいで、如何にもな人とぶつかってしまった。
正確には、あっちからなんだけど。
『あーぁ。いってぇ!腕、折れちまったじゃねーか!』
うわぁ…お決まりのセリフ。
あんな位じゃ、折れないから。
優「すみません」
面倒臭いから謝る。
謝ったって、許してくれる筈もないんだけどね。
『「すみません」で、済むと思ってんのかぁ!?』
うるさい。
ちょっと、いくらなんでもキレるよ?
土『あ?何だ、てめーは』
黙ってた土方くんが、私の手を離してイカ焼きを持ったまま、空いた方の手で男の腕を掴んだ。
土『腕が折れたって?お望みなら、俺が本当に折ってやっても良いぜ?』
土方くんの瞳孔が更に開く。
恐いんですけど。
土方くんの気迫におされたのか、男はお決まりのセリフ(省略するけど)を吐いて居なくなった。
最初のコメントを投稿しよう!