第二話 祭はカップルだらけじゃねーかぁぁ!

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土『チッ。…見終えちまったか』 優「え?」 土『な…何でもねぇ』 土方くんが何か呟いたみたいだけど、声が小さくて聞こえなかった。 土『ど…どうする?帰るか?』 優「うーん…そうだねぇ。帰ろうか」 屋台も見終えたし、このまま帰るのが普通だろう。 土『判った。じゃあ、送ってく』 優「え…あ…いや」 私の言葉を聞かずに、土方くんはスタスタと歩き出した。 ……手を繋いだまま。 優「ひ…土方くん?」 土『何だ?』 立ち止まる気配もなく、目だけをコッチに向けた。 何か…機嫌が悪そう。 優「手…離しても大丈夫だよ?」 繋いだまま歩いてるもんだから、行き交う人達の視線が痛い。 土『俺は構わねぇが…お前が嫌なら離す』 そう言いながら、繋いだ手の力が強くなった。 土方くんが良いなら…良いか。 私は黙って、土方くんの後についていく事にした。 土『……お前ん家って、どこだ?』 そうだよ!! 土方くんが知るはず無いよね。 家までの道程を、私が一歩先を行く形で歩いていった。  
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