第二話 祭はカップルだらけじゃねーかぁぁ!

25/31

274人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
ー銀八先生編ー 何だか、着慣れない浴衣のせいで疲れた。 早く家に帰って、寝る事にする。 皆と別れて、再び人混みの中に足を向けた。 グイッ!! 優「わゎ!!」 誰かに引っ張られたように、私は通路の端に追いやられた。 ?『塚本、お前も帰るのか?』 頭上から、聞きなれた声が聞こえ、顔を上げると… 優「銀八先生!!」 銀『よっ』 私の手を引っ張った犯人は、銀八先生だった。 そういえば、銀八先生も帰るって言ってたっけ。 銀『女の子が一人で歩いてたら、こわーい狼さんに食べられちゃうぞ?』 すみません。 先生がそう言うと、全然説得力が無い。 むしろ、先生の方が怖いよ。 優「大丈夫です。一人で帰れます。離して下さい」 腕をガッシリと掴まれ、動くに動けない。 銀『そう言う事、言っちゃう?折角、先生が送ってあげようと思ったのに』 優「遠慮します」 私の言葉に、先生は不貞腐れたような表情を浮かべた。 子供じゃ、あるまいし。 銀『こういう時は、先生に甘えなさい。行くぞ』 優「あ…いや…ちょ…」 無理やり手を繋がされ、歩き出した。  
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

274人が本棚に入れています
本棚に追加