274人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
次の日
教室は、昨日の花火大会の話で持ち切りだった。
そんな中、私はまた子に昨日の事を聞いた。
優「ねぇ。昨日、高杉先生と万斉先生とドコに行ってたの?」
ま『昨日?あぁ!申し訳ないッス。勝手に抜けて』
優「良いよ良いよ。で、どうだった?何か、進展あった?」
こういう人の恋愛話は好きだ。
友達となると、余計に。
ま『進展って…。別に恋愛対象として好きな訳じゃないッスよ』
優「え!?そうなの!?じゃあ、高杉先生が誰かと付き合っても良いの?」
てっきり、恋愛対象として好きなのかとばかり思ってた。
一瞬、嘘だと思ったけど話し方からして嘘じゃないみたい。
ま『うーん…。晋助様の事を、大事に思ってくれる人なら構わないッス』
優「ま…また子ぉぉぉぉ!!」
ま『!?どうしたッスか!?』
また子の健気な想いに、涙が溢れてきた。
普通なら、ただのファンでも相手に彼女が出来るのは楽しくないと思う。
少なくとも、うちの学校の女子は。
なのに、また子は違う。
こんな一面があるんだと、改めて思った。
優「また子ぉ…アンタは良い女だよぉ」
ま『いやいやいや!!でも、アタシが唯一認めるのは優姫だけッスよ』
また子の言葉に、私の涙はすぐに止まった。
優「私が!?高杉先生と!?ないない!!」
ま『判らないッス!晋助様の魅力にやられるかも知れないッスよ』
そんなバカ話が、先生が来るまで続いた。
最初のコメントを投稿しよう!