第四話 行事ってのは、テンションが上がる

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ー土方ー メニューを見て、頼む物が決まったと同時に誰かが近くに来た。 視線をメニューから上に上げると、顔を真っ赤にしたメイド服の土方くんがぎこちない喋り方で 土『い…いいいいいいらっしゃいま…せ。ご…ご注文は…お決まり…ですか?』 と、聞いてきた。 いつもの土方くんからは想像出来ない姿に、笑いが込み上げてくる。 優「わ…私は、メロンソーダで。…また子は?」 笑いを必死に堪えながら、また子を見ると私と同じらしく、小刻みに肩を震わせていた。 ま『ゆ…優姫と同じので良いっス』 土『め…メロンソーダが…お二つ…ですね?で…では、少々お…おおおおお待ちください』 注文をとって後ろを振り向いた土方くんを、私は呼び止めた。 優「土方くん。さっきまで普通だったのに、どうしたの?深呼吸だよ。深呼吸」 私の言葉に、土方くんがゆっくりと深呼吸する。 土『……上目遣いなんて…反則だろ…』 優「え?何か言った?」 土『な…何でもねェ!!』 そう言い残すと、小走りで奥に引っ込んだ。 ま『…無意識って、罪っスねェ』 優「何が?」 ま『何でもないっス』 土方くんが何を言ったのか、また子の言葉の意味が何なのか判らなかった。  
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