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「今日は挨拶にだけ参らせてもらいました。
本当はここで終わりにしてもいいのですがね。
それではわざわざ我らが天界からこの地へ降りてきた意味がない。
じっくりと楽しませていただきますよ」
ふふっと笑いながら、来た道を戻ろうとするエルヴィス。
しかし。
「待てよ」
呼び止める聖。
その言葉に、エルヴィスは笑みを見せながら振りかえる。
まるで待っていたと言わんばかりの冷たい笑みを見せながら。
「お前が閃の元の敵なら、今ここで見逃すわけにはいかねぇ。
神なんていう存在なら尚更な」
「おやおや、ではどうしましょうか?」
「ここで潰す!」
強く言葉にした瞬間、聖の体から黄金の光が発光する。
燃え盛るように聖に纏われる光は、まばゆいばかりに光る。
「ほぅ。さすがは天海閃と同じ血が流れているだけはありますね。
その力はもはや人の域にはあらず。
神にも近いモノがありますね」
エルヴィスは感心するように言う。
だが。
「でも、しょせんはその程度ですか」
と、冷たく言い捨てる。
「いいでしょう。軽くお相手するくらいなら他の神も許してくれるでしょう。
わざわざここまで来た見返りくらいはいただいていきますか」
エルヴィスは冷たい笑みを浮かべて聖達をもう一度真っすぐ見た。
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