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「しかし天界へ行ってアテはあるのですか?」
ヴァンが小さな息を吐いてから尋ねる。
「んーなのはないよ。けど、神々が住むという土地ならば、強くなるヒントがあるかもしれないだろ?」
「全く、大きな賭けですね。分かりました。
魔界は私たちで何とか死守してみせましょう」
アトラスと目を合わせて答えたヴァン。
「ここは大丈夫。俺たちだけで守ってみせるよ」
アトラスも強く言う。
神召喚士と魔神の二人がここまで言うのだ。
これ以上に心強い言葉はない。
「ありがとう。
じゃアテナ、さっそくプロメテウスとのコンタクトを頼む」
「はい。
コンタクトには集中力がいりますので、終わり次第戻ります」
そう言い残し、アテナはエルトロードの軍事基地内へと戻って行った。
そして約10分後。
エルトロード国外の荒野でずっと待っていた聖たちの元へアテナが戻って来た。
「アテナ!どうだった?」
聖が駆け寄って尋ねる。
すると、アテナは強く頷いた。
「やはり天界と言うモノは実在するようですね。
それに行き方も私たちなら簡単ですよ」
一旦区切って。
「神聖霊獣には人界と天界を結ぶ通路を開く力があるそうです。
事情を説明するとプロメテウスがすぐに通路を開いてくれるそうですよ」
アテナは軽く微笑んでそう答えた。
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