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「ふぅ、6年振りだな。……久しぶりに顔を出すとするか」
この都市と縁があるのか、身長172cm程の青い短髪の少年は、街の西にある丘から活気づいた都市を懐かしそうに見渡していた。
「私も……行っていい?」
腰辺りまで伸びた綺麗なバターブロンドの髪を持つ身長175cm程、年齢は25,6歳に見える女性は、その眉目秀麗という言葉が相応しい整った顔で青年の顔をみながら心細さげに言った。
身長は彼女の方が高いが、屈み込んで青年を見ているため、必然的に上目遣いになり女性の綺麗さを際立たせる。
「置いてくわけないだろ?状況説明の為にも必要だしな」
「ありがとう!」
女性はガバッと、見た目に似合わぬ子供の様な仕草で彼の左腕に抱き着いた。
歳は離れているようだが、二人は恋人の仲なのだろうか。
「毎度ながら……はぁ」
どうせ言っても聞かないよな……と諦め、少年は女性に抱きつかれながら、五大貴族の屋敷を目的地と定め、都市へと向かって丘を降りていく。
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