第ニ節 帰還そして始動

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 少年のハッキリとしない行動を見て門番はさらに怪しく思ったようだ。  門番は穂先の形状が二等辺三角形であり、刃根元の両側に突起が設けられた鉾―パルティジャーナを構えて、少年達を威嚇した。  少年の鼻先数センチに構えられる。 「あれだ、あれっ、キルを呼んでくれ」 「……ご、ご友人なのですか?」  門番の威嚇に何も感じないのか、のほほーんと少年は答える。  キルという名を聞くと、一気に門番の態度が変わり、構えも直ぐに崩した。ガシャ、ガシャと敬礼の構えになる。 「んっ?まぁ、そんなとこだな」  門番の質問に少年は面倒臭さそうに、適当に答える。 「やはり、怪しい奴め!!」  目の前の二人はやはり不審者であるだと判断した門番が少年に対して再び鉾を向け、切り掛かろうとしたその時―― 「止めてください!……その方々を通してくれませんか?」  凜とした声が響く。
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