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「……う、うーん……」
目を覚ますと、少年はベッドで寝ていた。白い天井がまず視界に入る。ここは何処なのだろう。
一体何があったのか思い出せない、寝起きで頭がボーっとしてしまう。
「ここは……っ……首が痛い」
彼は痛む首を触りながら、周りを見渡した。
ベッドの左側には、大きな窓とベランダ。そこから見えるのは見知らぬ景色。立ち並ぶ建物に人々、空気の匂いとなにもかも覚えがない。目の前には自分の足と白い壁。どうやらベッドは部屋の端にあるらしい。
そう理解し、次にベッド右側にある部屋の中央を見ようとすると――
「あら、やっと起きたの」
見ようした右からまたまた見知らぬ声がした。
「だ、誰!?」
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