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驚いて右を見ると、3m程離れた所にショートケーキを頬張る女性が居た。
周りに白い箱が四箱程散乱していることから、女性は既に四ホールは確実に食べていることになる。
四ホールを想像して、少年は少し気持ち悪くなった。
「はいはい、話は後。とりあえずシャワーを浴びて来て。汗と砂で汚い&臭いわよ?」
「砂?……そうだ、たしか」
女性は五ホール目のケーキを食べ終わると、少年にタオルを投げ渡した。それと共に少しずつ頭が覚醒していく。
少年ークリアの記憶は圧倒的な何者かと対面したというところで途切れていた。
「はいはい、全部含めて後回し、体をキレイにしてきなさい」
クリアは気絶した時と同じ服装をしており身体中が汚なかった。砂煙の中を歩き、地面にも倒れたのだから当然だ。
嗅ぐと、汗独特の嫌な酸っぱさが鼻に広がって、更に気持ち悪くなる。
以上のことから、思うことはあったが女性に渡されたタオルを手に少年は素直にシャワーへと向かった。
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