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シャワーを浴び全身を綺麗にし頭をフル覚醒したクリアは、濡れた髪をワシャワシャと拭きつつタオルを投げた女性に聞く。
「え、えっとー、だれなの?」
今さらながら女性と距離を置く。
「……はぁ。そんなに怯えなくてもいいじゃない。貴方は私がコソ泥や不審人物にでも見えるの?」
女性は呆れ果てた様にそう言った。
女性の顔とスタイルは妖艶さを持ち清潔感もある。金銭的に困ってる様子は全く無い。
あったとしても、何処かしらの貴族が嫁に欲しがるだろうから犯罪をするとは思えない。つまり、クリアは誘拐されたわけではないということなのだろうか。
「……じゃぁ、名前は?」
「バルス・レイラント・ギアス」
レイラで良いわよ~。と女性は警戒心をほどくように微笑みながら少年に言った。
「レイラ……。何で、レイラは俺といるの?」
「んーと、…………そう!何故かあなたはこの街の路上で倒れてたの」
レイラは苦笑を浮かべながら、そう言った。
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