1459人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
「クリア!本当に……帰ってたんだ!」
「んっ?おぉ!!ルネスじゃ~ん。久しぶり~!」
開いた扉から入ってきたのは、興奮気味のルネスだった。あの6年前に最後にクリアに会った少年だ。彼も6年間という時で成長している。
息が切れ顔が紅潮しており全身に汗が滲んでいることから、走ってきたことがよく分かる。あの時からずっとクリアを心配していたのだろう。
そのルネスにクリアは能天気な声を掛けてしまった。
「クリア、久しぶり~!じゃぁ……ねぇんだよ!!」
「ごふっ!」
当然の如く、クリアの能天気さはルネスの怒りに触れる。
彼は水を拳に纏わせて強化をして、思いっ切り鼻緒を殴り飛ばした。
水面を覚え浮かべてほしい。柔らかい水であろうと、衝突時のスピードが早ければその硬さは鉄にも匹敵する。
最初のコメントを投稿しよう!