第ニ節 帰還そして始動

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 アリスに頭を下げた後、ルネスはクリアが消えた後の事や今まで街で起きた事をクリアに話した。  ルネスは一方的に話すだけで、クリアに6年の間のことを聞こうとはしなかった。 「俺に何も聞かないのか?」  不思議に思ったクリアが、疑問を投げる。彼の性格なら真っ先に色々聞いてくるはずと思ったからだ。 「どうせ、三人が来た時にも言うでしょ?」 「えっ?あ、あぁ。勿論だろ」 「なら、皆が来てからでいいよ。二度手間になるからさ」  その代わり、皆が来たらきちんと説明してよ?と笑顔でルネスは言った。 「……おぅ、任せろ~!」  6年前、ルネスとはいつも一緒にいて、互いに何かあれば真っ先に話したし、互いに真っ先に話しを聞きたがっていた。それが親友として当たり前だと思っており、誰の次に話し聞いたときは、拗ねてケンカすることもあった。  そんな彼は、聞きたい気持ちを抑え友を待つと言っている。  当たり前といえば当たり前だが、6年という時間は幼馴染みを予想以上に大人にしていたと感じた。
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