第ニ節 帰還そして始動

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「はは、クリアは相変わらずだなぁ~。……んっ?てか、今日って入学式前日だけど、午後に授業があるよな?」  レイトは懐かしそうに呟いた直後、ふと思い出したかのように言った。  現在の時刻午前12時15分。授業開始まで後45分。  登校に掛かる時間、約40分。 「「「あぁぁーー!!」」」  レイトの言葉に、ルネス、キル、ユーティは悲鳴にも近い叫び声を上げた。  彼ら4人は現在、魔法を使える人間が集められたミストラルの高等教育機関に在籍している。  将来は都市を統治することとなる彼らだが、今はいち生徒であり、優遇措置はない。むしろ、生徒の模範となることを期待されていることから、遅刻なんてもってのほかだ。 「あっ。明日……入学だ」  キースも、今思い出したように呟く。キースは今年から教育機関に在籍することとなっている。  やかましい3人と落ち着いた様子のレイトが学校に行き、気絶しているクリアと他4人がその場に残った。
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