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「おはよう~、おぉ、相変わらず美味そうだな!頂きま~す!」
先ほどとは打って変わり、すっかりと目が覚めたクリアは、朝ご飯と共に待つレイラの下へ向かった。
テーブルの上にはパンにスープに紅茶、サラダも置いてある。
スープはもちろんパンもレイラの手作りであり、紅茶も美味しく淹れられている。
昨日は、あの後にアパートにいき掃除を終えた頃には日はとっくに暮れてしまっていた。夕食を終えてクリアが寝た後に、レイラは朝のパンの準備もしていた。
6年間で幾度となくレイラのご飯を食べているが、味もさることながらレパートリーが豊富なため一度も飽きたことはなかった。
「召し上がれ~」
クリアはガツガツとテーブルにある朝ご飯を食べ、レイラがそれを嬉しそうに眺める。
ニコニコとずっと眺めていたレイラだが、ふと時計を見て、クリアに話し掛けた。
「そういえば、キースちゃん達と待ち合わせしたんでしょ?もう時間じゃない?」
「あっ、そうだった」
待ち合わせの時間を確認して、残りのご飯を一気にかきこむ。
「てか、レイラは本当に来ないのか?」
クリアが昨日の夜、学校に来るか尋ねたら、レイラは行かないと答えたのだ。
常にべったりのレイラが来ないということに驚きと少しの寂しさを覚えてしまう。
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