1459人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
キースに導かれ、先頭車両近くの入り口から列車に乗り込む。
列車は前から貴族車両、食堂車両、一般生徒車両と分かれており、当然クリア達は貴族車両へ行くこととなる。
貴族車両は数人用の個室がいくつもその中の一つに後継者達はいた。
個室入口から向かって左側の座席には奥からキル、レイト、ユーティが座っており、右側の座席には奥にルネスが座っていた。
左側の座席と右側の座席との間にはテーブルがあり、生徒達がゆったりと出来るようになってる。
「おはよす~!遅れてゴメンゴメン」
「おはよう、兄さん」
「おっすー、来ないかと思ったわ〜」
「おはよう~」
「……フンッ」
クリアのゆる〜いあいさつに3人は反応したが、ルネスはまだご立腹のようで、テーブルに肘をつき、プイッと窓の方へ顔を逸らした。
「ルネス~、ご、ゴメンなぁ?」
戦々恐々とした様子で隣に座り、クリアは謝る。手を擦り合わせてクネクネとした動きでご機嫌を取ろうとしている。典型的……いやかなり古い胡麻のすり方だ。
「6年前も同じことを言ってた。同じ手は食わないよ」
「えっと~……いやマジ、ごめん!!」
最初のコメントを投稿しよう!