1459人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
「もう、この次はもうないからね?……次は潰す」
クネクネ、すりすりの動きを交えながら謝罪を繰り返すこと10分、ようやくお許しを貰えた。
「は、はい!」
満面の笑みの後の、ボソッと聞こえた恐ろしいワードに、クリアは頷くしかなかった。
ならよろしい。とルネスが返す。
クリアが許してもらったのち、6年間を取り戻すかのように六人は談笑を始めた。
「あ、そうだ、知ってるか?ユーティは今日、水玉のパン「ドアホ!!つか、何で知ってるのよ!」
スパコーン!とユーティが躊躇なく頭を叩く。
「何でだと?そんなの着替えを覗いたからに決まっ「犯罪じゃない!」
「グ……グェフ……」
肘打ちがもろに顔面に直撃し、レイトは痛々しい声を出して、テーブルに俯せた。
後継者達の間で夫婦と揶揄されるほどこの二人は仲がいい。
暫くすると、列車内にアナウンスが響いた。
゙後5分ほどで学園に到着です。忘れ物がないようにして、下車の準備をして下さい゙
「もう学園かぁ、なんだがいつもより早く感じるな」
「あっという間だったね」
いつの間にか起き上がったレイトにキルが返事をする。
その横ではユーティがレイトを睨んでいた。
「つかさ、クリアとキースはどうすんの?俺らは普通に教室に行くけど」
ユーティを見ないように下車準備をしながら、レイトは二人に質問した。
最初のコメントを投稿しよう!