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クリアが入学してから早1ヶ月、最初は遠慮をしていたものの、クリアの粘りの誘いによりレイラは次第に学園について来るようになった。
「今日は魔力使用の授業か。レイラ……くれぐれも魔力に反応をして、魔力を放出したりしないでくれよ?」
「分かってるよぉ~!」
「あと、授業中は校内を適当にバレないように散策しててな」
「もう、分かってるって~!」
しつこい~!と頬を膨らませてレイラは言う。こんな風にイチャイチャしながらも学園に入っていく二人、例のごとく一部の者から冷たい視線が送られた。
「んじゃ、後でな」
「うん!」
クリアは教室の前で別れると、勢いよくドアを開け放つ。
「よぉ~!」
「おはよう、クリア」
「おはよ~。お2人は朝からアツイわねー」
「……おはよう……」
教室には既に、ルネス、ユーティ、キースの三人がおり、挨拶を返した。
「あれっ?二人はどうしたんだ?」
教室内をキョロキョロしながらクリアが言う。何処にもレイト達二人の姿は無く机にも鞄は掛かっていない。まだ登校してきていないようだ。
「どうせ、レイトの寝坊なんじゃない?」
「あと、3分くらい経てば来ると思うよ」
※キースとクリアも、ルネス達と同じクラスになった。
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