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生徒達は全員、グラウンドに集合した。人数を確認したのち、担任が授業を開始する。
「適当に呼んでいくぞー。呼ばれた奴召喚してくれ。使役でも、契約者でもどちらでもいいからな」
そう説明した後に、担任は生徒を呼んでいく。
次々と生徒が呼ばれるが、クリア達を呼ぶ気配は一向に感じられない。
適当にとはいいつつ、どうやらクリア達は最後に呼ぶつもりらしい。他の生徒のやる気を削がない為なのだろう。
30分程経つと、ようやくクリア達を除く全員が終了した。
結果は使役は中級レベルの魔物、契約者も下位天使が最高だった。17歳という彼らの年齢を考えれば、上々と言えるだろう。
「次、レイト」
クリア達の中でレイトが一番先に担任に呼ばれた。
「はい。……我の力に応え契約の名のもと、契約者となりて我の力となれ」
レイトが契約文を読むと、魔法陣が赤い煙に包まれる。
煙が晴れると、中からは紅蓮の鎧に身を包み、黒刀を腰に携えた男が現れた。その眼光は鋭く、その迫力から生徒の一部は後ずさりする。
「我は火の精霊イフリートなり。契約の名の元、馳せ参じた」
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