10人が本棚に入れています
本棚に追加
「あっ!!聖火ちゃん!!」
工藤先輩が振り向きざまに聖火先輩の名を呼んだ。片手には何故か工藤先輩より身長の高い会長の眼鏡を持っている。
「もぅ~工藤くんも会長ももう少し生徒会らしくしないと~。」
「だってさ、聖火ちゃん!!このシスコンがまた妹の心配してるんだぜ。」
「はぁ~また?」
聖火先輩は指をこめかみに当て大きく溜め息をはいた。
「ちょっと待て、俺が何故シスコンなんだ!?300字以上400字以内で論理的かつ具体的に俺に説明してみろ!!」
会長はシスコンということに相当不満らしい。
しかし、
「シスコンはシスコンなんじゃ!!ボケっ!!」
単純明快な工藤先輩の発言に一蹴される。
「おい!!それじゃあ説明の条件を全っ然、満たしてないぞ!!」
会長はまだ粘る。
がその時、
「うっせーな!!」
最後に聖火先輩が閉めたドアが乱暴に開かれ一人の茶髪の男が大股で入ってきた。
「天津くん…」
聖火先輩が声をかける。
「うっせーなって言ってんだろ!?気安く俺の名前呼ぶんじゃねーよ。」
茶髪の男は生徒会室に唾をはきつつ言った。
天津 真太郎(あまず しんたろう)先輩。生徒会役員。何故こんな感じの人が生徒会にいるのか?疑問に思う人も多いだろう俺もその一人だった。天津先輩が生徒会に入れた最大の理由は天津先輩の家系にある。先輩の祖父はこの学校の理事長。そして、父親は校長だった。つまりはそういうこと…簡単に言うなら親の七光り。身長は179㎝。また、何かにつけて聖火先輩に毒舌をはくので俺は嫌っている。
最初のコメントを投稿しよう!