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坂を降りきった所から10分位の街の中心部に俺の家はある。
親父には近いし学校行くのには坂があるから歩きで行った方がいいと言われるのだが、どうもその気にならずこうして毎日自転車で通っている。…って言うは建て前で、実際は自転車の方が機動性に優れているので放課後、学校帰り遊びに行くのに便利なのだ。(もっとも、最近は生徒会で放課後は忙しいが)
街の中心部である商店街の大通りに入る。
ハゲをいつも帽子で隠しているおじさんの八百屋、非常に体格がいい?店主がやってる肉屋、超無口の若いお兄さんがやってる魚屋、よく立ち読みしにいく本屋、いつも店のレジで昼寝しているおばあちゃんがいる駄菓子屋、中学時代よく行ったちっちゃなゲーセン、親父の友達がやってる雀荘(年齢に関係無く麻雀が好きな人なら誰でも打たしてくれるので俺もたまに行く)、街に一軒しかない楽器屋(地下にライブハウスがある)、そして…
「おっ!京介君おかえりー!!」
スパナを持ってツナギを着ている無精ひげをはやしてた男が俺に言った。
「ただいま!!」
俺はその人に応える。
「いや~京介君、中間一位だったんだって?うちのが悔しがってたよ。」
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