プロローグ

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しばしの沈黙。 「あれから今日で1年ね…」 「…」 少年からはなんの反応もない。 が、突然 「流れる雲を見てるとな…」 少女に向けて話しているのだろうが、まるで空に向けて話しているかのように真っ直ぐ空を見つめて言った。 「いやでも、時が流れていくのを感じて悲しくなる。」 そして起き上がり、少女の方を見て言った。 「俺はあの時、永遠に時を止めるべきだったのだろうか?」 「それは…違う!」 少女は戸惑いつつも、はっきりと言った。 「あんたの時は続いてる…あんただけじゃない。永遠に時を奪われた仲間達の魂と共に…」
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