203人が本棚に入れています
本棚に追加
「いや、宿題やってたら寝不足になっちまってな…」
「そんなに遅くまでやってたの!?」
「えっ!?」
女子の言葉に2人は聞き返した。
「逆に聞くけど…、宿題早く終ったの?」
武が尋ねる。
「1時間くらい…かな?」
「1時間!?」
2人は飛び上がる。
「何時間かかったの?」
「……10時間…」
「え~~っ!?」
充の言葉に女子とその周辺にいた生徒達が飛び上がる。
「何でそんなに掛かったの!?」
「いや…、結構難しかったし…」
「分からないところはとばしても良いって先生言ってたのに…」
「あ…」
2人は一斉に言葉を漏らす。
そう、2人は全く先生の話を聞いていなかった。
宿題が渡された時、面倒くさいと心の中で呟きながらほとんど半寝の状態だった。
「充~…。オイラ少し泣きたくなってきた…」
「お前の気持ちは良くわかる…、グスン…」
充は武の肩を叩く。
「あ、先生が来た」
生徒の1人が言う。
その言葉を聞いて、みんな自分の席に戻る。
「起立!おはようございます!」
学級長に合わせて立ち、頭を下げる。
そして座った。
「では…、昨日出した数学の宿題を提出しなさい」
みんな先生に提出し始めた。
最初のコメントを投稿しよう!