第2話 席替え

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「いや、宿題やってたら寝不足になっちまってな…」 「そんなに遅くまでやってたの!?」 「えっ!?」 女子の言葉に2人は聞き返した。 「逆に聞くけど…、宿題早く終ったの?」 武が尋ねる。 「1時間くらい…かな?」 「1時間!?」 2人は飛び上がる。 「何時間かかったの?」 「……10時間…」 「え~~っ!?」 充の言葉に女子とその周辺にいた生徒達が飛び上がる。 「何でそんなに掛かったの!?」 「いや…、結構難しかったし…」 「分からないところはとばしても良いって先生言ってたのに…」 「あ…」 2人は一斉に言葉を漏らす。 そう、2人は全く先生の話を聞いていなかった。 宿題が渡された時、面倒くさいと心の中で呟きながらほとんど半寝の状態だった。 「充~…。オイラ少し泣きたくなってきた…」 「お前の気持ちは良くわかる…、グスン…」 充は武の肩を叩く。 「あ、先生が来た」 生徒の1人が言う。 その言葉を聞いて、みんな自分の席に戻る。 「起立!おはようございます!」 学級長に合わせて立ち、頭を下げる。 そして座った。 「では…、昨日出した数学の宿題を提出しなさい」 みんな先生に提出し始めた。
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