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トンネルを抜けると、そこは神社だった。
「て、なんだよ、ここ……」
室内にいたかと思いきや、変な穴みたいなのに落ちて、気が付いたら神社?
ワケわからん。
とりあえず装備の確認おば……
5121小隊制服上
5121小隊制服下
12連装9mm自動拳銃×1
予備マガジン×4
カトラス×1
バヨネット×32
賢石塗料のペン×1
カロリーメイト(フルーツ味)が三本。
心許ないなぁ……
溜め息を吐きながらスライドを引き、初弾を薬室に送り、セーフティをかけ、後腰のホルスターへ。
ペンを胸ポケットに、カトラスを背負い、バヨネットを袖の中へと収納する。
さて、どうしたものかと広い境内を見渡すも、人影は見当たらない。
しょうがない、軽く参拝して付近の捜索でもしてみよう。
財布を開くと、小銭は500円玉しかなかった。
賽銭にいれるのは、非常に、非っ常に惜しいのだが、仕方がない。
握りしめた500円玉に別れを告げ、賽銭箱に投げ入れた。
硬貨が落ちる音は、妙に鈍かった。
まるで、木の床に硬貨を落としたような……て、全然入ってないじゃん。
うわぁ、損した気分だよ。こんな寂れまくってんじゃ、御利益とか望み薄だなぁ。
重い溜め息を参道に落とし、足を引きずるような足取りで出口へ向かう。
その、半ばに差し掛かった辺りだった。
「……ぉぉぉぉぉ」
ん? なにか聞こえる……
「……おおおおおおお」
なんか、近付いてきてる……
「おっ賽せ――――――ん!」
なんか、本殿から巫女さんぽいのが飛び出してきたぁ!?
後方宙返りからの鮮やかな着地! これは高得点だ!
おっと、巫女さんが賽銭箱の中を確認してますねぇ。
そして、お、こっちに走ってきて、審査員の手をガッチリと掴みました。
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