いち

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お疲れ様でしたーってみんなで挨拶して ぞろぞろ たのしかったねーなんて言って楽屋に戻る 「今日あなた喋った?」 「んー?」 「あ、ごまかした」 きいが葵くんに小突きながら笑ってた 葵くんはちょっとだけ眠たそうに笑った そんな二人にまぜてーって飛び込む雅ちゃんに迷惑そうに顔をしかめる紫音 新聞を見ながら四人を盗み見る俺 ちょっとだけ幸せな空間 「そろそろ帰ります?」 「そーだね」 「えー飲みに行かないの?」 「行かねーよばか」 「明日もドラマあるしね」 「あー、じゃあ今度ねっ!」 雅ちゃんはぶんぶん手を振って楽屋を出て行った それに続いて紫音も きいは葵くんをなにやら誘ってたけど断られてふてくされて帰った 部屋には葵くんと俺の二人だけ 「こーくん」 「ん?」 きゅ、芸術を作り出す指が俺の手と絡まって ちょっとだけ、ドキッとした 「かえろっか」 「……」 チョコレート色の潤んだ瞳 俺はこの目が大好きで 小さな口から紡がれる言葉は歌みたいで 俺はこの口も大好きで 「こーくっ…」 思わずその口にかぶりついた 「んーむーっ!」 「あ、っいだだっ」 思いっきりほっぺを抓られた(痛い) 葵くんは泣きそうな顔でほっぺを赤くして すごくかわいかった 「なにすんだよばか」 「ごめんね、思わずキスしちゃった」 「む、ばか。盛んな」 許して、って赤くなったほっぺにキスをして 呆然とする葵くんの手を引っ張って楽屋をでてった ちなみに葵くんと俺は付き合ってたりする もちろんメンバー公認だ(多分) .
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