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ジリリリリリリリリ! 8月15日 AM7:30……小さなアパートの一室で目覚まし時計の音がする。 六畳半の、クーラーの効いたひんやりとした部屋。この部屋にある家具といえば勉強机と本棚だけ。 床にはプリントや衣服などが散乱している。 そんな静寂な部屋にけたたましく鳴り響く目覚まし時計。 俺は布団から腕だけを出し音のする方へと手を伸ばす。 ピッという音と共に眠りを妨げる雑音が止んだ。 そして再び眠りにつこうと寝返りをうつ。 間もなくするとドアの向こうからドタドタと足音が聞こえてくた。 俺の部屋のドアの前で止まる足音。勢いよく開くドア。 そしてなにより…眠気を吹き飛ばすような高く大きな声。 「洸お兄ちゃーん!朝ですよ~!」 この声は……怜香か……。 瞼を微かに開くとそこには黒髪のポニーテールに純白のワンピースを着た少女が居た。 霧月 怜香(キリツキ レイカ)……俺の実の妹で中学三年生。家事炊事などは怜香に一任している。 静かにしていれば素直にいい妹なんだけどね……。 まあ高校生にもなって妹に起こされる兄もどうかと思うけど……。 そう思いながらもまた瞼を閉じようとする俺。 「あー!お兄ちゃん!朝ですよー!」 そう言いながら怜香は布団を引っぺがす。
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