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僕は毎年、これを言うようにしている。
確かめるように。絶対にその感謝を忘れないように。
そして、こんな会話をしていると、決まってツッコミが飛んでくるのだった。
「俺はいたんじゃなくて、いるんだよ」
僕の頭をポカンと叩いたその人は、まさに僕のお兄ちゃんだ。
「まったく、毎年毎年やりやがって。新手の嫌がらせか!」
あの後、お兄ちゃんは助かった。
それはかなりのキセキだった。
助かった理由を聞いてもお兄ちゃんは決まって、「神様っているんだな」としか言ってくれない。
それでも、別によかった。
お兄ちゃんがここにいることが僕の幸せなんだ。
天国にいるお兄ちゃんも、きっと僕の幸せを微笑みながら見ていてくれている。
そういうお兄ちゃんだった。
「さていくか」
お兄ちゃんがベッドから重たい腰を上げた。
ドアから出て行こうとするお兄ちゃんに「待ってよ晃くん~」なんていいながら、お姉ちゃんがついていった。
そんな二人の後姿を見て思い出す。
お兄ちゃんの言葉を。
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