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俺は案の定ボコボコにされた。
それでもヒーローだと浮かれ、
痛みもさほど感じなかった。
人生甘くない。
この言葉が深くわかった。
この日から俺へのいじめが始まった。
まず友達がいなくなった。
巻き込まれたくはないのだろう。
失うものが大きい分、
得るものも大きいはずだった。
彼女とは、連絡がとれなくなった。
理由は大方想像できる。
彼女もまた、
目を背けたのだ。
こうして全てを失った。
残ったのは俺に対するいじめだけ。
いじめられていた男子生徒も学校をやめてしまった。
そんなことがあって現在、半年間いじめに耐えた俺は、
自ら命を絶とうとしていた。
「よし、これで大丈夫」
最後にやっておくべきことを済ませ、
ふぅと息をはく。
さっき買ってきたシュークリームの袋を手に取った。
俺の大好物。
なぜ好きになったかは憶えていないが、
小さい頃から好きだった。
向こうの世界にもあることを願う。
ああ、うまいな。ちくしょう。
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