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普通、中級魔法を打ち破るには同じく中級かそれ以上でなければならない。
それを初級で打ち破ると言うのは相手と倍以上の魔力の差があるということになるのだ。
「まっまぐれに決まってる!俺の魔法がお前なんかに……」
ドゴンは拳を強く握りしめると、勢いよく振り上げてノエルに攻撃を仕掛けてきた。
「おいおい、魔法が効かないからって暴力かよ」
そういいながら、ドゴンの拳を受け止めようとした瞬間、
「何をしているんだ!」
2階の方から大きな声がして、ギルド内すべての動きが止まった。
「こっこの声は」
チェキは恐る恐る2階に視線を向けると、そこには金髪で肌が黒く威厳のある顔つきの男が立っていた。
「マッマスター」
どうやら、この男がマスターキングらしい。
「何をしているのかと聞いている」
「あっこれは違うんです!」
ドゴンが慌てて拳を後ろに下げた。
「子供が迷い込んでしまい、いくら注意をしても出ていかないので、ドゴンが少し脅かしただけです」
ラークが慌ててフォローに回った。
「そうなのか?」
キングは、鋭い視線をドゴンに向ける。
「ほっ本当です!!この通り何もしていません」
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