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「お前達何者だ?」
「俺達は、あんたからの要請で【天使の涙】から来た者だ」
ノエルがそう言い終わってから、アリスが思い切りノエルを叩いた。
「いってぇ!!何すんだ!」
「敬語を使え」
「うっうるせぇ、俺が敬うのはこの世でただ一人!敬語を使うのもその人だけだ。それ以外は例え王であっても使う気はねぇ!!」
「何その無駄なプライド」
そして、アリスも落胆の溜息をつき、
「マスターキング、口が悪くて申し訳ありません」
謝罪した。
「いや、良い。元気が良い事は良いことだ。にしてもお前達が……」
「マスター!!」
すると突然、アリス達の後ろから声が聞こえてきた。
「本当なんですか!?この二人が天使の涙のメンバーって!」
どうやら、声を発したのは、緑色の髪の青年のようだ。
それに、なんだか嬉しそうな声である。
「多分本当だろう……なんだレッカ、天使の涙を知っているのか?」
キングがそう尋ねると、レッカは目を輝かせた。
「もちろんです!俺が憧れているギルドなんですから!!」
「お前が憧れている?」
ドゴンが不思議そうな顔を浮かべてレッカを見ていた。
「うん、天使の涙は7人のギルドメンバーから成っていて、マスターゼロを入れて8人なんだ。凄く少数だけど、実力は世界一と謳われるほどなんだよ!また天使の涙に入れたものは次期Mランクの資格を持っている、言わばマスター予備軍なんだ!!」
息が切れるほど、熱演している。
「マスター予備軍って……」
ノエルが少し嫌そうな顔をしていたことは伏せておこう。
「流石だな、レッカ」
マスターに褒められると、レッカはへへっと可愛く笑った。
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