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ノエルが急いで扉を開けると、すぐ前にまた扉があり、そこにアリスが難しそうな顔をして立っていた。
「どぉしたんだ?」
ノエルが側へ行くと、アリスはドアノブを指差した。
「魔法がかかってるの。だから開けようか迷ってて」
アリスにそう言われ、目線をドアノブに向けると、ノエルはすぐに口を開いた。
「感知タイプだな。別に問題ないだろ?それに、どの道開けなきゃいけねぇんだし」
感知タイプと言うのは、相手の情報を得たい時に使う魔法である。
その他にも攻撃タイプ・防御タイプなど色々だ。
「まぁ、それもそうだね。見たところ攻撃は仕掛けられて無いみたいだし」
アリスは少し安心したように笑うと、一気にドアノブを回す。
すると扉は光り出した。
「うわっ眩しいなっ!」
二人とも、目をつぶってしまう。
そして気付くと、Barの様な所に移動していた。
「ここ、ギルドん中か?」
「そうみたい。なるほど、あの扉はマスターが訪問者の力を計るための物だったのね」
「へぇ、俺達は合格ってことか」
そう得意げに言うと、ノエルは自慢げに笑った。
ちなみに、マスターというのは各ギルドに一人しかいない、いわばリーダーの様な存在である。
そのマスターが各ギルドをまとめ、世界の調和を図っているといっても過言では無いのだ。
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