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気付くと俺は地面に横たわり、周りはうっそうと木が生い茂っていた。
「お決まりな展開だな。ん?」
腹の上に白い封筒が置いてあった。
「…手紙か?」
起き上がってから封筒を開けると【異世界を知ろう】と書かれた一冊の薄く小さな本と1枚の手紙が入っていた。
『気付いたかの?
実はさっき嘘をついたからの。本当の事を伝えるためにこの手紙を出した。
おぬしには求人に応募した者達の中から選ばれたみたいな事を言ったがありゃ嘘じゃ。
実は半年程前に天界、敬太が言う天国じゃの。そこに遊びに行ったことがあっての?
その時に道に迷ってしまったわしを敬太のご両親が救ってくれたんじゃ。それを機に敬太のご両親とは話が合うということでお茶をするようになっての、今じゃ二人ともわしが信用できる大切な友人じゃ。
一昨日もお茶をしていたんだが
、二人が敬太の事を相談してきたんじゃ。
仕事にも就かないでだらしない生活をしているからこの先不安だ。
との。
目の前で困っている大切な友人を見捨てるわけにはいかんじゃろ?
だから丁度空いていたこの仕事を敬太に紹介したんじゃ。あの求人は敬太にしか見えておらんかったのじゃよ。騙してわるかったのぅ。許してくれ。
救うってのも言葉のあやじゃ。困っている人を助けたり、人の為になってくれれば良い。
じゃあの。異世界を楽しむんじゃぞ?
P.S
地球の知識全部は無理じゃったから、ある程度の事を適当に入れておいたからの。』
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