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「…なるほど。」
「お?どうやら信じてくれたようじゃの?」
「あぁ、さすがにこの状況じゃ信じるしかないだろ?」
「よしよし、じゃが何か言葉遣いが変わっとらんか?」
「もう何かめんどくさいからな」
「まぁ良い、そこに座れ。」
爺さんが偉そうに片手を腰に当てのけ反り、反対の手で指を指すとそこに小さなテーブルとそれを挟むように一人用のソファーが二つ現れた。
俺に対して偉そうにのけ反っていいのはハンコックだけだぞ?メロメロにしてほsゲフン、ゲフン。
「あれ?最初に持ってた湯呑みはどうした。」
「これのことか?」
爺さんが手を前に出すと湯呑みが現れてすぐに消えた。
「さっきから物を出したり消したり、どういう仕組みだ?」
「神の力じゃ。」
ほぉ…。
「神様の力は便利だな。」
ちょっと驚きながらソファーに座ると、爺さんも反対側のソファーに座る。
「ふぉっ、ふぉっ。そりゃ神様じゃからの。」
微笑みながら某ハリウッド映画の魔法学園に登場する校長のような髭をさする爺さん。日本人みたいな顔のくせに雰囲気がダンブルドアだな。
「よくあのサイトに求人を掲載できたな。」
「それくらい神じゃから簡単にできる。ちょちょいのちょいじゃ。」
「なるほど。それで本題に移るが、仕事ってのはどんなんだ?確か調律師って書いてあったと思うんだが。俺は資格なんて何も持ってないぞ?」
「なに、簡単じゃよ。」
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