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アリスは私服に着替えて、玄関で待っている、ユイトとユウトの所に向かった。ユイトはギター、ユウトはベースのケースを持っていた。
「お待たせ!」
「おっせぇんだよ。ノロマアリス。」
ユイトは鼻で笑った。
「な…なによ!確かに時間は掛かったけど…なるべく早くにしたんじゃない!その言い方はないよ!」
「真実だろ。」
アリスとユイトはひたすら喧嘩しながら歩き、ユウトはヘッドホンで英語のリスニングを聴いていた。
「あ!こっちだ!」
「レイ先輩!」
アリス達に手を降るのは中性的な魅力の美男子。背は167センチと男性にしては小柄だが、金髪に左の前髪と襟足だけ長くして、あとは短髪という髪型がよく似合っている。顔立ちは女性のように美しいが、きりりとしている。
名前は松島レイ。
アリスより2歳年上の男子高校生だ。
アリス、ユイト、ユウト、レイは学校の軽音楽部に所属している。部活のメンバーはこの5人だけだ。廃部の危機を回避するために5人はロックバンドのコンクールに入賞しなければならないので、休日である今日も朝から夜まで練習する予定だ。
ちなみに担当は
アリスはヴォーカル。
ユイトはギター。
ユウトはベース。
レイはドラム。
バンド名は実はまだない。
「おはよ!レイ先輩!私が寝坊したばかりにお待たせしちゃってごめんなさい!」
「オレも今きたところ。」
レイはにこっと笑った。アリスはその笑顔を見て赤くなる。
実はアリスはレイに恋していたのだ。
ユイトは舌打ちをした。
「センパイ…ここっすか?」
ユイトはライブハウスを指差す。
「うん。叔父が経営しててな。タダで使っていいってさ。」
レイは鍵を開けた。
そして…扉を開ける…
続く
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