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「…り。悠里!!」 目を開けると…白い天井と…点滴の袋が見えた。 悠『病院…!?』 「悠里!!わかる!?お母さんよ!!」 声のするほうに顔を向ける。 悠『お母さん…。』 母「わかるのね、悠里!!」 ゆっくりと…頷く。 悠『私…どうして!?』 何が起こったのか分からず、聞いてみようとして…。 悠「!!!」 悠『声…出ない!!』 涙目で…母を見つめる。 口を…開けてみる。 母「なあに?悠里!? ま、まさか…声が出ないの!?」 頷いて…答える。 母は急いで先生を呼んできてくれて…診察された。 Dr.「悠里さん、ここは病院ですよ。わかりますか?」 頷く悠里。 Dr.「あなたは、バスで事故に遭いまして…その時に喉を強打したようで、声が出なくなっています。 今は不自由ですが…まずは身体の打撲を治して、それからゆっくり治していきましょう。」 聞きたいことは山ほどあるが…ただ涙が出た。 他の…みんなは? 発表会は? 声…出るようになる? 聞けなくて、痛くて身体も動かせなくて…ひたすら泣いた。 涙を…流し続けた。 ・
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