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何をしているわけでもない。 ただ、二人で何時間も海を見ていた。 沈みゆく夕日が見える。 ここ最近、わかり始めたことがある。 シノは何かに怯えている。 たまに涙を見せることもあった。 その時のシノはとても弱く、失望に抱かれているようだった。 そして、今のシノも弱い。 夕日を見ながら、凄く寂しそうな表情をしてる。 俺は「シノ」と名前を呼び、今にでも震えて涙を流しそうなシノを優しくも強く抱きしめる。
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