4号車『天の川夢幻航路』

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ーーーー 『この度は御乗車誠にありがとうございます。当列車は各駅停車、星空駅行きデス。 多少車両が揺れる事もございますが、運行に支障はゴザイマセン。皆様の良き旅に我々が携われる事を心から感謝申し上げます。 次はぁ~、天の川~、天の川~』 もう天の川まで来ていた。 いつしか見ていた月光が飴玉のように小さく、遠くの方でひっそりと私達を眺めているような気がした。 車内に鳴る優しいオルゴールの音色に耳を傾け、私は茂夫さんを背に次の車両を目指し足を進める。 それでも、私にはどうしても気がかりが拭えない。 「キツネ...」 ぼんやりとそう呟く。 大輔くんが最後に言った言葉。 星空列車の切符を偽造し、大輔くんをこの列車へと誘ったものだ。 考えていてもしかたない。 古びた扉を力いっぱい開ける。
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