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その日の空は、今すぐでも雨が降ってきそうな、曇り空だった……
教卓で年寄りの先生が国語の授業をしている
まぁ、生徒達は好き勝手にぎゃあぎゃあ騒いでいて授業と呼べるものではないのだが……
先生もどうやらこの情況に馴れている様子で誰も聞いていなくても関係ないように授業を進めている
僕は、窓際の席なのでボォ～っと窓から空を眺めていた、すると…
不意に、コンｯと僕の頭に何かが当たった
足元を見ると消しゴムが一個転がっている、どうやら誰かが投げてきたらしい
僕がキョロキョロと辺りを見回すと、教室にいる生徒の中で一人、こっちに気づけと言わんばかりに僕に視線を向けている人物がいた
十谷 光だ－－
十谷くんは授業中にもかかわらずちょいちょいと僕を手招きしている
当然、僕に断る権利など無く、言われるがままに十谷くんの元に歩いて行く
「喉かわいたからさぁ、ダッシュでジュース買って来てくんねぇ？お金は後で渡すからさ」
授業中にパシリの注文、しかもお金は僕持ち
残念ながら、後で渡すと言って返して貰った記憶がない……
まぁ、当然それも僕に断る権利も無く……
「わかった、何がいい？」
そう作り笑顔で言うしか選択肢がない
十谷くんは答える
「コーラで頼む、いつもながら悪いねぇ黒丸くん！」
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