1276人が本棚に入れています
本棚に追加
「…嘘つき」
いつもは見破れない俺の嘘もこういう時は気付いてしまう。
あんたの余裕な顔。
あんたの小癪なえくぼ。
ときめく俺はあんた以上に馬鹿かもね。
「きゆ?」
「ねぇ、きゆー?」
「ねっ、黄優!」
顔、近い。どけたくても固定されててそらせないし…。
「俺のこと、好き?好きでしょ?好きだよね?好きなんだよね?」
呪文みたいに唱えないでよ。それほとんど強制じゃんか。
「……黙れよ」
あんたの口がお喋りで、余りにもうるさいから、だから!
(別にキスじゃないよ、
黙らせただけだから)
最初のコメントを投稿しよう!