気まぐれハート

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  「…嘘つき」 いつもは見破れない俺の嘘もこういう時は気付いてしまう。 あんたの余裕な顔。 あんたの小癪なえくぼ。 ときめく俺はあんた以上に馬鹿かもね。 「きゆ?」 「ねぇ、きゆー?」 「ねっ、黄優!」 顔、近い。どけたくても固定されててそらせないし…。 「俺のこと、好き?好きでしょ?好きだよね?好きなんだよね?」 呪文みたいに唱えないでよ。それほとんど強制じゃんか。 「……黙れよ」 あんたの口がお喋りで、余りにもうるさいから、だから! (別にキスじゃないよ、         黙らせただけだから)
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